みなさんこんばんは。いよいよ7月に突入しました。もう2016年も半分終わっちゃいましたね。1年の目標に向かってはどうでしょうか?あと半年で達成できるような、上半期でしたでしょうか?
はたまた、今日も臨床実習について、後輩指導について書いていこうと思います。
【先入観を持つことは悪いことではない?】
先入観(せんにゅうかん)は、対象認識において、誤った認識や妥当性に欠ける評価・判断などの原因となる知識、または把握の枠組みを言う。
一般的に先入観は良くないもの、持ってはいけないものと言われています。
臨床実習でいえば、学生の情報を見ただけで「この子は優秀そうだから大丈夫だな」「この子は何か雰囲気暗そうだから苦労しそうだな」と判断することでしょう。
果たしてこれはいけないことでしょうか?
人はそもそも過去の知識や経験から未来を予知して生きる生き物です。そして完璧な情報や体験をしている人はいません。つまり、人は先入観ありきの生き物であり、先入観を持たなければ未来の危険を予知した行動ができません。先入観があるから、その情報に基づいた行動ができているのです。
そう、先入観を持たないということは行き当たりばったりで、学習が無い。それこそ同じ過ちを繰り返してしまうのです。
学生の情報を見て先入観を持つことで、学生とはどんな関わりをするべきかを判断しているのです。
【先入観をどう使うか?】
先入観自体はなくすことは出来ないし、悪いことではありません。ではなぜ先入観が問題なるのか?使い方に問題があるのです。
先入観は基本的には未来に起こる不利益、リスク回避のために存在します。つまり、学生の情報を見て「ここが問題になるな」という先入観を持ちやすいですし、逆に学生の立場なら「どこで注意されるかな」といった上手くいかない先入観を生じやすいのです。
そう、実習が始まる前からお互いに問題点を指摘する、されるという関係がすでに成り立ってしまっているのです。
先入観は根拠はありません。にも関わらず見たことのない相手との戦いがこの思い込みの段階からすでに始まっているのです。この関係性で実習が良いものになるのかといえばそうではないでしょう。
この先入観をポジティブにとらえてみたらどうでしょう?つまり、情報から問題点ではなく良さそうな点ほめれそうな点を持っておくということです。この学生は「明るそうだな」「真面目そうだな」「元気は良さそうだな」というところを。学生は「どんなことで褒められるかな」「いい指導者と出会える」という視点を持つこと。
思い込みの段階で、すでにいい実習を送れることを前提にしておくということです。先入観とはこのように使えば、初日の段階から良好な関係性を作りやすくなります。
【脳は仮説を証明する臓器である】
先入観は先入観でしょ、その場になれば適切な評価をすればいい。そう思われる方も勿論いると思います。しかし、脳はそうではないのです。
脳は仮説検証を証明する臓器と言われています。つまり、先入観の仮説検証をし、証明をしようと働き始めているのです。
「この学生暗そうだなぁ」と思っていたら、学生の暗そうなポイントを探し出すのです。「目線合わせないな」「声小さいな」「背中丸まってるな」暗い学生であることを証明しようとするのです。あなたの仮説を真っ向から否定するキャラクターならいいでしょうが、緊張してがゆえの行動をあなたの先入観と結び付けかねないのです。
そして学生側も「指導者は怖い人」と先入観を持っていれば、多少の注意でも「めっちゃ怖い指導者」「質問してはいけない」そんな怖いポイントをいっぱい見つけてくるのです。そうなったら、いかに指導者が優しさを見せてももう気づきません。
こうやって「暗い学生」と「怖い指導者」と関係性が出来上がるのです。事実は「優しい学生」「優しい指導者」だとしても。
反対に先入観を上手く使えば事実は「暗い学生」「怖い指導者」なのに。「真面目な学生」と「熱い指導者」にもなりえるのです。
人思い込みの中で生きています。ならばそれをうまく活用してみませんか?
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