作業療法士の『作業』ってなんなのか?
それは『したいこと』『やれそうなこと』『やる必要性を感じること』です。
一般的な作業と聞くと、『手作業』『事務作業』『農作業』のように
タスクや物作りのイメージが先行してしまいますが、そうではないのです。
その人が『したい』『やれそう』『やる必要がある』と感じること全てが作業なのです‼
反対に『させられること』『やる意味を見いだせないもの』は作業とは言えないのです。
そう考えると多くの作業を皆さん普段の中でしていると思います。
朝起きること、食事をすること、トイレに行くこと、顔を洗うこと、化粧をすること、人と話すこと、スマホをさわること・・・
これは他の誰にもさせられるものではなく、皆さんがやろうと決めてやっていること。
作業療法士は英語でOccupational Therapyと呼ばれますが、この『Occupational』とは『時間や空間を占有する』と言う意味を持ちます。つまり、自分で何かをすることで時間と空間を自分自身の物にしていくというプロセスでTherapy、自分自身を癒し回復していくのです。
それがもし木工でも、ただ言われるがまま物作りをしても全く作業にならず
一日のうち、何時に始めて、どの行程をどのくらいで進めて、そのためにはこんな道具が必要で、誰かと一緒にやるのかどうか、いつまでに完成させたいから、逆算するとどのくらい参加して、サボって・・・
と誰とやるのかどの道具を扱うのか『空間』やどのくらいの時間や頻度の『時間』を自分自身で扱って始めて作業とは呼べるのです。
こういった作業を通して自立心を育てていくのが作業療法の作業なのです。
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