第5の習慣「まず理解に徹し、そして理解される」

【第5の習慣「まず理解に徹し、そして理解される」】


私たちはしばしば、問題をきちんと理解せずに解決しようとします。誰かに相談されたときも、相手を理解したり、共感しようとすることなく、自分の正しいと思う考えを伝えるだけの、いわば「診断せずに処方箋を出す」ようなまねをしているのです。


実習においては患者さん、利用者さんに一方的に自分の考えを押し付けてはいないでしょうか?リハビリテーションを行わなければならないから、「歩きたくなくても歩いたほうがいいんですよ」とか「今そっちよりも、こっちの訓練のほうが大切だからね」なんて言ってませんか?


指導者の方は、学生と自分の臨床推論が違ったときに一方的に押し付けていないでしょうか?


第5の習慣では、「まず理解に徹する」ために、共感による傾聴を勧めています。これは、相手の身になって聴くことであり、相手を理解しよう、本当に理解したいという気持ちで聴くことです。


あなたと相手は全く違う知識・情報・体験を持っているのです。まずしなければいけないのは相手の情報や価値観がどこにあるのかを理解しようとすること。


患者さん・利用者さんなら、今の病気に対して治ると思っているのか、治らないと思っているのか。どのくらいでよくなると思っているのか?どこまでよくなると思っているのか?そしてどうなりたいのか?そのためにどうしたいのか?


その情報・価値観を理解し、自分の情報や体験談と比較してどうなのか?自分の情報を与えてみて、自分の方法で進めるのか?納得できないから、患者さんの体験の方法で進めるのか?全く違う第3の方法で行くのか?を考えていくのです。


患者さんと指導者という立場上、一方的な指導でもその場は解決しますが、長い目で見たときに関係性の崩れは出てきますし、思うような結果が出なかった時は全責任を負わされかねない。


それに誰だって自分を理解しようとしてくれない人を理解しようとは思いません。


実習生の立場でもとにかく相手を理解しようと徹すること。指導者の考えは何なのか?患者さんの考えは何なのか?理解に徹することで、あなたも少しずつ理解されていくのです。


『共感とは、相手の視点に立ってみることである。相手の目で物事を眺め、相手の見ている世界を見ることである。それによって、相手のパラダイム、相手の気持ちを理解することである。』

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